看取りの話を続けてきました。綺麗ごとを言っても結局は人が亡くなるときの話です。何とかあと1回と思いましたが収まりません。今回と次回の2回で一区切りつけたいと思います。
今回は看取りの場所です。昔は家、最近は病院と相場が決まっていました。私と家内の希望もそうなっています。自分のこととなるとそれ以外の場所は二人とも思いつかなかったのです。事件や事故などはもちろん除きます。これからは「施設」という選択が増えていきそうです。ところが施設といっても様々です。
介護保険制度でいう入所施設は実は3つだけです。介護療養型医療施設、これは病院との区別がほとんど尽きません。医師・看護師が勤務しています。手術とかは無理ですが医療行為がもろもろ出来ます。ここで看取りをしないということはないと思います。選択としては急変時にその施設でできることを話し合って看取るか、救急病院に搬送するかです。
次に介護老人保健施設です。3か月の入所しかできないと思っている方が多いようですが施設によっては長期入所も可能です。からざステーションもその一つです。医師をはじめ多くの職種がおりますのである医療やリハビリテーション、誤嚥性肺炎の予防など様々なサービスが提供できます。看取りを行っている施設は今のところ少数派のようです。徐々に状態が悪くなったところで、または急変時に救急病院というのがよくあるパターンでしょう。
介護老人福祉施設は特別養護老人ホームや特養とも呼ばれ、終の棲家とされています。ところが看取りは行わないところも増えています。最後は病院にお願いするところも多いのです。もちろん最後だけではなく骨折とか脳卒中ですとか治療すれば治る(治るかもしれない)病気で入院することも珍しくありません。一度入所したら必ず最後まで・・・とはいかないことも多いのです。
そのほか有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、グループホームときりがありません。制度上の施設の性格もありますが、利用しようとしている施設又は現在利用している施設ではどういった選択肢があるのかをよく確認する必要があります。「どうしてくれるのか?」ではなく、まずは「どうして欲しいのか?」があり、それをどこまで施設が受け入れてくれるのか?十分に話し合うのが良いと思います。