暑さが日に日に増し、熱中症のリスクも高まってきました。今回は水分についてお話したいと思います。

からだと水分

人間が生きていくうえで、水はかかすことのできない重要なものです。

わたしたちの体は、新生児で体重の約80%、大人では体重の約60%が水で構成されています。水は体内のいろいろな組織に栄養分を運び、代わりに老廃物を排出してくれます。飲料や食事などによって1日あたり約2.5リットルの水を体内に取り入れ、尿や汗などで約2.5リットルの水を体外に排出しています。

暑さでまいっている人のイラスト

普段の水分補給

軽い脱水状態ではのどの渇きを感じないため「のどが渇く前」から意識して「こまめ」に少量ずつ飲むことが基本です。

タイミングとしては3回の食事の時間に加え、

  1. 寝る前と起きた時(睡眠中は水分がとれないうえ、夏は一晩で500mlもの汗をかくため脱水状態になりやすい)
  2. 日中、活動しているとき(休憩ごとに水分を摂る。外出の際には水筒を持参する。)
  3. 入浴するとき(お風呂に入る前と出た後)

です。

熱中症の人のイラスト

熱中症や脱水時の水分補給

体温調節作用は、水が果たす重要な役割の一つです。1グラムの汗で約600カロリーの熱量を体外に排出することができます。この体温調節機能がうまく働かなくなると、体内にたまった熱を放出することができず、熱中症になります。汗をかかないような生活を普段からしている人に多いようです。

一方、大量に汗をかくと水分だけでなく塩分(ナトリウム)も排出されてしまいます。そんなときに水分だけを補給すると血中の塩分濃度が下がりすぎて「熱けいれん」をおこす可能性があります。

熱中症や脱水症を予防するために、スポーツドリンクなどの電解質の含まれた水分を補給しましょう。頭痛や吐き気など脱水症状が出た場合は「経口補水液」を飲むことで、より早く体内に水分を吸収することができます。

スポーツドリンクのイラスト

家庭で作る経口補水液

経口補水液は家庭で簡単に作れます。いざという時のために冷蔵庫にレシピを貼っておきましょう!

水の入ったグラスのイラスト

【材料と作り方】

砂糖40g(大さじ4と1/2杯)と塩3g(小さじ1/2杯)を湯冷まし1リットルに溶かす。
レモンなどの果汁を絞ると飲みやすくなります。

レモンのイラスト