2022年3月、当院は創立60年を迎えます。それを記念して栄養部から入院患者さんとデイケア利用者さんにお赤飯と紅白まんじゅうを提供させていただきました。さらなる70年に向けて、今後もより良い医療の提供をめざして職員一同努めてまいります。
さて、今回のテーマは「お赤飯」です。日本ではお祝いの席でお赤飯を食べますが、なぜそのような習慣ができたのでしょうか。
赤飯の歴史と食べる意味
現代の赤飯はもち米に小豆やささげ豆を加えて炊きますが、かつては赤米を蒸したものだったようです。赤米は炊き上がると現代の赤飯のような色になります。日本では古くから赤い色には邪気を祓う力があると考えられており、神様に赤米を炊いて供える風習があったといわれています。そこから災いを避ける、魔除けの意味でお祝いの席で振舞われるようになりました。また、縁起が悪いことが起きても赤飯を食べる風習もあります。赤飯を食べることによって縁起直し(縁起が悪いことを良くなるよう祝い直すこと)をする意味があると言われています。一部の地域ではお葬式や法事の席で振舞うこともあるそうです。これは故人が天寿を全うしたことや大往生を祝う意味があるといわれています。
赤飯の栄養
小豆に含まれるビタミンB群には疲労回復効果、カリウムには高血圧対策とむくみの予防・改善効果、食物繊維には便秘予防効果があります。
赤飯を手軽に
いまでは赤飯を簡単に作れるセットやおにぎりとしてコンビニやスーパーで手軽に販売されていますので、お祝い事以外でも普段の食事に取り入れていてはいかがでしょうか。