私たちは一日に約2万回の呼吸をしています。
呼吸は肺を使って行いますが、肺には筋肉がないため、周りの筋肉を使って肺を膨らませています。肺の周りの筋肉を使い、肋骨を広げることにより肺を膨らませる呼吸法が胸式呼吸で、肺の下にある横隔膜を使って肺を膨らませる呼吸法が腹式呼吸です。
胸式呼吸で有名なものがピラティスというエクササイズで、インナーマッスルや体幹を鍛える効果があります。これに対して腹式呼吸で有名なものがヨガです。こちらは聞いた事がある方も多いと思いますが、リラックスをしながら心身を整える効果があります。
少し詳しく説明すると、胸式呼吸では交感神経が優位になるためアドレナリンの分泌を促し、身体をアクティブに動かしたり気持ちを奮い立たせたりする効果があると言われています。
また、腹式呼吸で使う横隔膜には自律神経がたくさん集まっており、横隔膜を積極的に動かすことで自律神経の束を刺激し、副交感神経を優位にして身体を安定した状態に導くと言われています。
次にそれぞれのやり方について説明します。
胸式呼吸は、両手を肋骨に当てて胸が膨らむのを意識します。胸の中に風船をイメージして、息を吸いながら風船を膨らませる、息を吐きながら風船をしぼませるというのを意識してみてください。
腹式呼吸は、両手をおへその下あたりに当てておなかが膨らむのを意識します。こちらはおなかの中に風船をイメージして、同じように風船を膨らませたりしぼませたりすることを意識します。
胸式呼吸と腹式呼吸はどちらが良いという事ではなく、それぞれ効果に違いがあるのでどちらも大切で、朝起きてから胸式呼吸をする事により、やる気が出て活気が上がり、夜眠る前に腹式呼吸をする事により、質の良い睡眠が得られるのでおすすめです。
他にも様々な効果がありますので、興味のある方は調べてみてください!
訪問作業療法士 A