日が暮れるのが一段と早くなり、朝晩の冷え込みに晩秋の訪れを感じる季節となりました。
11月の祝日と言えば、「勤労感謝の日」
勤労感謝の日は「働くすべての人に感謝をする日」として定められた日です。
もともとは、日本の古代の神話に由来する「新嘗祭(にいなめさい)」という特別なお祭りでした。農作物の恵みに感謝する宮中の伝統行事であり、収穫したお米などは神様にもお供えすることになっています。なんと天照大御神(あまてらすおおかみ)自らが「豊かな稲作ができるように」と新嘗祭を行ったと記されており、五穀農穣に対する感謝の思いが新嘗祭の起源となっているようです。今でもこの新嘗祭は、伊勢神宮を始めとする日本全国の神社で毎年11月23日に行われています。

勤労感謝の日には何を食べる?

日本では多くの行事やイベントにおいて行事食を食べる習慣があります。しかし、勤労感謝の日については決まった行事食がありません。食べ物に感謝をしながら勤労感謝の日におすすめの食べ物、お赤飯・五穀米・新米・餅などがありますが今回はお赤飯について紹介します!

お赤飯

実は、勤労感謝の日と同じ11月23日は「お赤飯の日」として制定されているのです。そもそもお赤飯はお祝いや喜びの日に食べるお料理として知られているため、働く人や家族への感謝も気持ちを込めて食べるのにおすすめです。

~お赤飯の歴史~

お赤飯のルーツは、お米自体が赤い「赤米」にあると言われています。日本では、赤色は邪気払いの意味合いがあったため、赤米は神々へのお供え物として定着しました。現代では赤米の代わりに小豆を使って赤く色付けをするようになりました。石版画広く知られるようになった理由のひとつに、江戸時代に「江戸病」とも言われた「脚気」が流行したことが挙げられます。脚気の原因はビタミンB1不足ですが、赤飯に使う小豆はビタミンB1が豊富なため、脚気に良いとして赤飯が広まったとも言われています。

~お赤飯の栄養~

お赤飯はもち米の炭水化物に加え、小豆のたんぱく質や食物繊維、ビタミン、ミネラルなどを一緒に摂取できます。赤飯の赤い色は、小豆やささげに含まれるアントシアニンというポリフェノールの色です。アントシアニンには抗酸化作用があり、細胞のダメージを防いだり炎症を抑えたりする効果があります。また、小豆やささげに含まれるビタミンB1はもち米の糖質代謝を助け、疲労回復に役立ちます。他にも、特に女性に不足しやすい鉄分やむくみを改善するカリウムなども多く含まれています。