こんにちは!
あっという間に春が来て、過ごしやすい季節になりましたね。
載せている写真は先日撮った菜の花畑です。私の名前の中に「菜」が入っているので、勝手に私の花と呼んでいます。(笑)

さて先日、私は早良区特定給食施設研修会の中で「減塩」に関する研修会に参加しました。
それにちなんで、今回は減塩の必要性や簡単な取り入れ方の紹介をしたいと思います。

まず何故、減塩を心掛ける必要があるのでしょうか?

それは、日本人の食習慣がどうしても塩分過多になりがちな傾向にあるからです。
厚生労働省が推奨する食塩摂取量(日本人の食事摂取基準(2020年版)より)は男性:7.5g/日未満 女性:6.5g/日未満とされています

ちなみにWHOが定める食塩摂取量は男女問わず5.0g/日未満と、世界的にはさらに低い食塩摂取量が推奨されていることがわかります。
これは、日本人が世界の人々と比べて塩分を多く摂ってもよいということではありません。漬物やみそ汁など塩分を多く摂りがちの食文化がある日本において、世界的な目標値が現実離れしており、段階的に減塩を進めることを目的に日本人の目標値が設定されています。

しかし、2019年のデータ(令和元年 国民健康・栄養調査の概要より)によると、実際の日本人の食塩摂取量平均は男性:10.9g/日・女性:9.3g/日と、世界と比べると緩めに設定された目標値さえも達成できていません。

塩分は、体内の水分量を調整するために重要な役割を果たしていますが、摂りすぎると血圧が上昇することがあります。
その結果、高血圧・心臓病・腎臓病・脳卒中などを引き起こすことにつながります。
特に高齢世代に多い高血圧は、心臓病や脳卒中のリスクを高めることが知られており、減塩は高血圧を予防するためにとても重要なのです。

「減塩」と聞くと、おいしくない味の薄い食事を想像する方が少なくないのではないかと思います。
食事はおいしく食べるのが大切なので、おいしくないと感じる食事を我慢して食べて欲しくありません。

減塩でもおいしく食べられる工夫をご紹介します。

・柑橘果汁を使う
例えば、焼いたお肉やお魚に塩ではなくレモンやスダチなど、
柑橘類の果汁をかけるようにしてみましょう。
酸味が、お肉やお魚のうま味を引き立ててくれます。
さらに柑橘果汁に含まれるカリウムは、塩分の排泄をサポートしてくれるので お勧めです。

・出汁をしっかりとって利用する
お味噌汁やお吸い物などの汁物は、味噌や醤油などの味付けで塩分過多になりがちです。
しっかり出汁をとることで後から足す調味料の量を減らすよう工夫しましょう。
ただし、顆粒出汁など、商品によっては最初から塩分が含まれているものであるので、 商品パッケージをよく見るようにしてください。

・香味野菜や香辛料を利用する
ネギ、大葉、ミョウガなどの香味野菜は、素材の味で満足感が得られやすい食材です。
コショウなどの香辛料やスパイスなども、香りからの刺激によって満足感が得られやすいです。
塩分を減らして素材そのものの風味や香辛料の香りを楽しむのもいいでしょう。
香味野菜は、血管の老化防止に働く抗酸化成分も摂れるのでお勧めです。

長らく濃い味の食事を好まれていた方の中にはこれらを試しても物足りない方がいるかもしれません。 しかし、すぐにあきらめて濃い味に戻さず、減塩の味に慣れ、素材の味や香りを楽しむ味覚を取り戻すことも大切です。
まずは2週間ほど続けてみると、いつの間にかおいしく感じてくるかと思います。

塩分を摂りすぎていると感じている方は、新しい節目の目標に「減塩」を!