2月1日、大分県精神科病院協会および大分県福祉保健部障害福祉課主催の「令和3年度 精神障がい者地域移行・定着促進研修(WEB対応:参加者は大分県内の精神科病院医師・看護師・精神保健福祉士、事務職など約110名)」にて、当院の三野原義光理事長と地域医療連携部の内野秀雄課長が当院の地域移行の取り組みをお話しさせていたただきました。
研修会では、まず行政より「精神障害者にも地域包括ケアシステムの構築について」の再確認が行われ、大分県独自の住宅セーフティネット制度の説明もありました。当院からの講義テーマは「精神障がい者の退院支援~油山病院の取り組み~」、さらに大分県内の施設やNPO団体から定着支援に向けたお話がありました。
当院の講義では、まず三野原理事長より精神科病院が110病院もある福岡県の特殊性、当院の概要について説明、退院支援を進めていくための職員の意識改革、そして病院の地域開放化などについてお話しさせていただきました。
その後、内野地域医療連携部課長は、具体的に当院の取り組みについて

  1. 我が国の精神科長期入院患者の推移と、現実の長期入院患者の高齢化の実態
  2. 当院の退院支援の時系列的経過(リアルリストを用いた対象患者さんのピックアップに始まる一連の流れ)
  3. 取り組みから15年たった現在の課題
  4. 病院単独の取り組みから、地域共働による退院支援へ
  5. 共働を通して地域支援移行ができるポイント

をお話ししました。
それぞれの地域にはさまざまな特殊性があり、福岡県にある当院の事例がどれほどお役に立てるかわかりませんが、退院をめざす精神科の患者さんのために少しでもお役に立つことができたら幸いです。