6月9日、油山病院にて「第2回地域医療連携の会」が開催されました。 この会は地域の患者さんのために一般病院や診療所と特に精神医療の分野で 医療ゃ介護の連携を強化することを目的として昨年秋から年2回程度開催する ことになっています。前回11月同様、約200名の方にお集まりいただきました。
今回は、「地域で支える認知症患者」と題し、認知症患者さんに生じる日々の 臨床上の事例を通して、問題提議や解決への糸口を提示する場としてパネル ディスカッションが行われました。
パネラーは、福岡大学病院精神神経科診療教授で福岡市認知症疾患医療センターの 尾籠晃司氏(医師)、同じく福岡市認知症疾患医療センターの岩本知恵美氏(看護師)、 さくら病院地域包括ケア病棟係長の小林美保子氏(看護師)、住宅型有料老人ホーム「みんなの家」 施設長の榊志保氏、油山病院急性期治療病棟係長の今村全宏氏(看護師)です。
尾籠先生からは向精神薬の使用による転倒リスクの問題、小林氏からは認知症のご家族に対する 病気についての理解促進の問題、今村氏からは退院に向けての病棟の取り組み、榊氏はスタッフ側が 認知症患者の「家族になる」という心構えなど、様々な問題提起とその糸口が披露されました。 次回は、これらの問題により深く考察を加えていけるよう企画してまいりたいと思います。