2022年最後の法人学習会は、褥瘡対策委員会より「書類の運用と処置について」を学びました。褥瘡対策に関する書類は入院基本料に含まれており、正しく運用がなされていないと減算対象になってしまいます。褥瘡は高齢者に多いイメージがあると思いますが、精神科病棟においても、やむを得ない身体拘束や薬剤の副作用により動きが制限された場合は発生するリスクが高まります。また、褥瘡対策委員会は看護スタッフだけでなく、リハビリスタッフや薬剤師、管理栄養士、事務職員など多職種から構成されているため、今回の学習会はどの部署にとっても大切な内容であると感じます。
褥瘡の処置に関しては創部の状態に合わせた薬剤の選択や処置の順序などを守ることが大切だと説明されていました。薬剤や寝具など、年々新しいものが発売されており、昔に比べ治癒に至るまでの時間が短くなったように感じるとの感想もありました。
何より一番大切なことは褥瘡を発生させないことです。長時間同じ姿勢になっていないか、栄養状態は低下していないか、皮膚は乾燥していないか、など、患者さん一人ひとりの状態を細かく観察し、ケアしていくことを常に念頭に置いておくことを改めて確認した学習会となりました。
法人学習委員 森脇理絵