5月26日、油山病院において「多職種で考える精神科臨床の会」が開催されました。
今回は福岡市西区第1障がい者基幹相談支援センターのセンター長西村隆之氏による特別講演で、テーマは「基幹センターの役割と医療との連携」でした。座長は医療法人泯江堂の三野原理事長が務めました。
講演では、知的、身体、精神の3つの障害が「障害」として法的にも位置づけられて、以前はすべて管轄の保健所が担ってきたような業務を基幹センターが担当するようになったこと、センターは行政からの委託を受けてさまざまな相談対応や支援を行っていることが報告されました。相談のなかでは、未治療の統合失調症のような方が閉じこもりになっているケースも多く、ご家族にも支援が必要とのこと。ソーシャルワーカーでもある西村氏ですが、ともすれば福祉関係の人は自分たちだけで何とかしようと抱え込んでしまいがちですが、そういう場合は適切に医療機関につなぎ短期入院などを利用することも大切と話されました。これからも、支援を求める地域の障がい者のためには、医療や行政、福祉が情報を共有し一体となったサポートを行っていく必要があるとことを切に訴えていらっしゃいました。座長の三野原理事長は、病院の役割や責任を痛感すると同時にしっかりとした連携態勢をとっていきたいとの言葉がありました。
勉強会の報告