少し専門的な話しですが、国は精神科病院に対して精神科地域移行実施加算という仕組みを設けて、精神科病院が患者さんの地域移行支援にかかわるる取り組みを計画的に進めることを推奨しています。
これは、その病院の入院期間5年を超える入院患者さんのうち、退院した患者(退院 後3月以内に再入院した患者さんを除く。)の数が1年間で5%以上減少の実績を求めています。
私どもは、行政からの推奨の如何にかかわらず、さまざまな理由で長期入院生活を送る患者さんや退院することに自信をもてない患者さん達の背中をそっと押しながら、地域でその方らしい生活を送っていただけるように日頃よりかかわっています。
地域の支援者の方々のご協力もいただき、上記の5年以上の入院患者さんの毎年の退院数については、本格的に取り組み始めた平成19年から平成30年の12年の間、5%を上回る退院実績をあげてまいりました。
これからも、半ば自ら退院を諦めていたような方々が、生活のための能力を身に付け、地域社会の中で生き生きとした表情でお過ごしいただけるようにサポートし続けたいと思います。
(ご参考)
「西日本新聞医療欄、当院退院支援を紹介」
「地域支援者と連携した退院仕組みづくり、読売新聞が取材」
「地域協働による退院支援仕組みづくり研修会を開催」
「精神科長期入院患者さんへ独自の退院支援」